こんにちは。保険代理店サークルの菊地です。

これまで使われてきた健康保険証は、2024年12月2日以降は発行されなくなることが決まりました。これからは基本的にマイナンバーカードを保険証として使うようになります。

今回のコラムでは、マイナ保険証・マイナポータルの便利な点を解説しています。これからマイナ保険証を使い始める人向けのガイド記事としてご覧ください。


マイナ保険証にするとどうなる?便利な機能を紹介

マイナンバーカードの健康保険証は、2021年10月から全国の医療機関や調剤薬局で使えるようになりました。
これまでの健康保険証とマイナ保険証で、使い方には変わりはありません。今まで通り医療機関で保険診療を受けることも、調剤薬局で薬を処方してもらうこともできます。

加えて、マイナ保険証にすると初診料と再診料が安くなるメリットがあります。
病気やケガで初めて医療機関にかかることを初診と言い、そのときに算定されるのが初診料です。マイナ保険証で受診すると初診料は20円安くなります。
慢性的な病気や大ケガなど、同じ症状の治療のために2回以上医療機関にかかることを再診と言い、そのときに算定されるのが再診料です。マイナ保険証で受診すると再診料は10円安くなります。

マイナ保険証ならではの便利な機能は次の通りです。


医療機関で受付するとき

マイナンバーカード用のカードリーダーによる読み取りと顔認証機能で、受付手続きが簡単に済みます。

診察のとき・薬を処方されるとき

医療機関と薬局が患者の特定健診情報および薬剤情報を見られるようになるので、病歴や体調に合った治療を受けられます。
ただし、薬剤情報は処方からデータ反映まで1カ月ほどかかります。おくすり手帳も手元に用意しておくと安心です。

高額療養費制度を利用するとき

長期入院や手術などで医療費が高額になったときに限度額適用認定証の用意がないと、自己負担の上限を超える医療費をいったん自腹で立て替えて支払わなければなりません。
マイナ保険証で受診すれば、自己負担上限額を超える医療費はその場で自動的に免除されます。

確定申告で医療費控除を受けるとき

スマホやパソコンなどで見られるマイナポータルは、確定申告の電子手続きができるe-Taxと連携しています。医療費控除を受けるには、これまでは医療費の領収証の保管と明細書の作成が必要でしたが、マイナポータルからe-Taxに連携してオンラインで確定申告すれば、領収証の保管・明細書の作成は不要です。

*出典:厚生労働省 マイナンバーカードの健康保険証利用について


今までの健康保険証はいつまで使える?

現行制度の健康保険証は、2024年12月2日までは新規発行が行われます。ただし、健康保険証としての使用期限は2025年12月1日までです。2025年12月2日以降は使用できなくなりますので注意が必要です。


*出典:全国健康保険協会 健康保険証とマイナンバーカードの一体化(マイナ保険証)に関する制度説明資料


マイナンバーカードを持っていない人やマイナ保険証の利用登録をしていない人は、健康保険証の代わりになる資格確認書が発行されます。2025年12月2日以降に医療機関を受診したり調剤薬局で薬を処方してもらったりするときは、これまでの健康保険証が使えなくなりますので、代わりに資格確認書を使います。
資格確認書には最長5年の有効期間があり、期間が切れる前に更新手続きをする必要がありますのでご注意ください。


小児医療証などの医療費助成証はどうなる?

2024年9月現在、神奈川県横浜市において、小児医療証・ひとり親家庭等医療証などの医療費助成証マイナ保険証との一体化はされていません。よって、医療機関を受診するときは引き続き助成証の提示が求められます。

ちなみに、デジタル庁は各種医療費助成証とマイナ保険証の一体化を目指して補助金制度を作りました。現在、全国で156の自治体が参加していますので、今後さらにマイナ保険証との一体化の動きは広まると考えられます。

*出典:厚生労働省 医療費助成の受給者証・診察券とマイナンバーカードの一体化の実現方策・補助金について


マイナ保険証の作り方ガイド

マイナ保険証を作るには3つの方法があります。


その1:医療機関・調剤薬局から

医療機関や調剤薬局にあるマイナンバーカード用のカードリーダーを使って、マイナンバーカードを保険証として利用できるようになります。通院ついでに手続きができますので一番手軽な方法です。

*出典:厚生労働省 医療機関・薬局に設置されているカードリーダーでの健康保険証利用申し込みについて


その2:マイナポータルから

スマホやパソコンなどで見られるマイナポータルからオンライン申請することで、マイナンバーカードを保険証として利用できるようになります。
手続きにはマイナンバーカード現物のほか、電子証明書のパスワードを使います。加えて、スマホの場合は専用アプリのインストール、パソコンの場合はICカードリーダーが必要です。

*出典:デジタル庁 マイナポータルサイト


その3:セブン銀行のATMから

全国のセブンイレブンやイトーヨーカドーに設置されているセブン銀行のATMを使って、マイナンバーカードを保険証として利用できるようになります。手続きにはパスワードの入力が必要ですが、用意するものはマイナンバーカード現物だけで大丈夫です。セブンイレブンは店舗数が多く、24時間営業のところも多いので、いつでも手軽に手続きできて便利です。

*出典:セブン銀行 マイナンバーカードでの手続き 健康保険証利用の申し込み


最後に:マイナンバーカードのこれから

2021年10月からスタートしたマイナ保険証は、2024年2月現在で4人に1人が使っているそうです。デジタル庁では、「デジタル社会の実現に向けた重点計画」のポイントのひとつとして、マイナンバーカードの機能拡充を積極的に進めていこうとしています。具体的には以下の施策案が出ています。

  • 各種カードとの一体化:運転免許証、在留カードなど
  • 手続きの簡素化:介護保険証をペーパーレスに、ねんきん定期便をマイナポータル通知へ
  • スマートフォンにマイナンバーカード機能を搭載
  • マイナンバーカード更新手続きのオンライン化

マイナ免許証2025年3月24日から運用開始が予定されていますので、今後のコラムで改めて解説したいと思います。サークルで取り扱っている自動車保険はゴールド免許割引がありますので、マイナ免許証がスタートしたあとのゴールド免許の確認方法をご案内します。

サークルでは、自動車保険・火災保険・生命保険の取り扱いにあたり、公的医療保険や公的年金のご質問や家計相談を承っております。ホームページのお問い合わせまたはお電話で来店予約できますので、お気軽にご相談ください。

*出典:デジタル庁 マイナ保険証の利用等に関する現状デジタル社会の実現に向けた重点計画(案)説明資料